四十路迷走日記

四十代主婦・パート書店員の毎日

ちょっとしんみりしている書店員の話

私はそれなりに書店員歴が長いのですが、本をあまり読みません。小~中学生くらいまでは読書が大好きだった記憶があります。学校図書にあった三毛猫ホームズめっちゃ読んでた。

 

多分10代半ばで本格的にゲーオタになってしまって、読書よりゲームの比率が上回ってしまったんですよね~。下手糞ですがイラストを描くのも好きだったので、ファンロードとかゲーメストに投稿してました。同人活動は友達と一緒にラミカとか便箋作るくらい。地元でも50SPくらいの規模で同人イベントやってた時代です。

 

高校卒業後はデザイン系の学校へ進学したのですが、就職氷河期の洗礼を受け(というか、まじめに就活する根性がなかっただけのような)結果、求人を出してた地元の書店に正社員として雇ってもらえたのです。

 

書店っていかにも本好きな人が集まりそうなイメージですが、田舎の場合はそうでもないかも。オタクは多いけど、読書家はあまりいなかった。自分と同じように、仕事がないから給料安いけど続けてるって人が多かったです。性別問わず、結婚したら生活できないから辞めていく、儚い仕事なんだよな~。

 

でも、正社員時代はめちゃくちゃ頑張ってました。一番忙しかった時期は、朝8時半から仕事始めて、夜は25時あがりというアホみたいなシフトもありました。サービス残業は毎日2時間超えてたし、当時は頭おかしかったんじゃないかな……。

 

今はSNSで本好き書店員さんやこだわりの個人書店が目立つから「好きなことを仕事にしてる!」ってキラキラした印象が強い気がします。本当に本が大好き!って人が多そうだな~。楽しいから頑張れる、といった雰囲気もある。私はといえば、人生の最優先事項が入れ替わったせいか、昔ほど入れ込まず、割り切って仕事させてもらってます。

 

POPとかチラシとか、楽しんで作れるのはとてもうらやましいです。でも、書店員さんたちのキラキラした投稿を見ると、勤務時間外の作業なんだろうな~とか、材料費も自腹なんだろうな~と憶測してしまいます。独身時代の自分がそうだったから、投稿の下にうっすらと、書店員さんの闇が見える気がする。

 

自分がやってる時は楽しいし、今はSNSに投稿すれば反応もあるから、どんどん頑張っちゃうんだろうなと思います。SNSが今ほどなかった20年前だって、身内ウケだけで夢中で売場作ってたからなぁ。

 

Twitterで本を愛する若い書店員さんを見ると、昔を思い出してしんみりしてしまいますね。どんな形であれ、書店員さんたちの頑張りが報われてほしい。月給30万くらいポンと出してあげて!ついでに私の時給も上げて!